会長年頭所感

新年明けましておめでとうございます。

令和6年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

平素より、当協会の活動にご支援ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

昨年、新型コロナの位置づけは「5類」となり、私たちの生活もコロナ禍以前の日常を徐々に取り戻しつつあるように思います。一方、長引くウクライナ戦争や激化するパレスチナ・イスラエル紛争などの世界情勢により、原油など資源価格の動向は一層不透明感を増し、原油価格高騰の影響を受けやすい舗装業界としては、アスファルトなど資材価格は大きな懸念材料の一つでした。他方、北海道千歳市への国内最大規模の半導体工場の建設を発表した、ラピダスによる大型投資は、北海道の経済界に明るい話題を提供しました。

食料安全保障に加え、エネルギーや半導体などの経済安全保障が意識される中、我が国における北海道の役割は一層その重要性を増していると考えます。そのような中、経済や暮らしを支える道路ネットワークの整備は、物流の効率化や観光の広域化を促進するなど、北海道経済の活性化に大きく寄与するものと確信しております。

一方、日本各地で、短時間、局地的な大雨が発生するなど、気象の極端化が目立ちました。激甚化・頻発化する自然災害や、インフラの老朽化を踏まえ、道路の防災対策、老朽化対策は、待ったなしの状況です。昨年、国会において国土強靭化基本法が改正されましたが、継続的、安定的に国土強靱化を進めるため、改正法に基づく「実施中期計画」を早期に策定し、必要な予算・財源を確保していただくよう引き続き訴えて参ります。

舗装業界に目を向けますと、目前に迫った「2024年問題」への対応や担い手の確保が喫緊の課題となっています。業界一丸となって「働き方改革」に取り組み、若者に業界に目を向けていただくとともに、インフラを守る社会的使命を担っていることを広く訴えて参ります。業界を取り巻く環境は依然として厳しいものがありますが、会員企業とともにこれらの課題に取り組む所存ですので、関係官庁の皆様のなお一層のご指導ご支援を賜りたいと存じます。

結びに、私どもは地域の発展のために不可欠な社会資本の整備や維持管理に取組むとともに、今後も道路事業、舗装事業の重要性を広く道民の皆様にお示しして参る所存です。

関係各位のご健勝とご活躍をご祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。

一般社団法人 北海道舗装事業協会 会長 中田隆博